うつと睡眠
人間が生きる上で睡眠は不可欠なものです。人間の欲求の一つであり、「よい睡眠」のため様々なグッズも販売されています。では、「よい睡眠」とはどんなものでしょうか。睡眠時間に関係なく、「翌日に疲れや眠気が残らない」睡眠だといわれています。
うつになると、この睡眠に変化が現れます。また自分で一番気づきやすい変化、症状でもあります。いわゆる不眠と言われるものですが、総称して「睡眠障害」と呼ばれます。
睡眠障害にはいくつかのパターンがあります。
- 寝付けない(入眠困難)
- 夜中に目が覚める(中途覚醒)
- ぐっすり寝た気がしない(熟眠困難)
- 朝早く起きてその後に眠れない(早朝覚醒)
- 睡眠時間が長くなり寝足りないと感じる(過眠)
夜中に目が覚める、よく夢を見て眠りが浅い、朝早く目が覚めるというような変化はあるけれど、気分はそれほど落ち込んではいない…。この程度の睡眠の変化は多くの方が経験することで、しばらくすると元の睡眠リズムに戻っていきます。しかし、睡眠の質と量の低下が続くと、1日の疲労を回復することができず、翌日に蓄積されることになります。このような状態は続いた時に「何か変だ」と気がつくことが重要です。
周囲の方へ
2週間以上続く睡眠の変化は、うつの初期サインとも言われています。他の症状に気づきにくくても、睡眠の変化は、ご本人や周りの方も気づきやすい変化です。不眠に悩む人が近くにいたら、睡眠障害を我慢することなく、まずはかかりつけ医などに診てもらうよう勧めましょう。