子どもや思春期にある方の特徴
子ども(児童)
子どものうつは、表に出にくいと言われています。大人と比べて、「うつ」という気分が子ども自身にもわかりにくく、うまく表現できないからです。「つらい」という気分だけがあって、それが強くなり、ちょっとした刺激に敏感に反応します。それが、感情的な言葉や攻撃的な態度として現れやすいと言われています。
- 主なサイン・症状
- 憂うつや不安よりも強いイライラ感として感じられます。その表現として口答えや物に当たるなどの反抗的な行動をとることがあります。
- 全くやる気をなくして、学校を休んだり自分の世界に閉じこもってしまうこともあります。
- 言語化できないことから、身体症状(頭痛、腹痛、吐き気、微熱など)として表現される場合も多く見られます。
子どものうつは、本人も気づかずままならないことも多いため、周りが気づくことが大切です。周囲の大人は、表情などに見えるイライラ感や反抗的な態度だけに目を奪われることなく、その背後にある気持ちに目を向けてみましょう。つらい気持ちに共感することで援助ができるかもしれません。
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思春期
思春期は「子ども」から「おとな」へ、また家庭の中から社会の中へと成長していく不安定な時期です。自分は自分であるという感覚(アイデンティティー)を獲得していく時期でもあり、心理的にも大きく揺れ動いています。常に不安やイライラ感、自尊心と劣等感などを抱えているともいえるでしょう。また、家族より仲間を大事にしたり、家庭とは別の社会(学校や遊び仲間など)の出来事を話さなくなることも増えます。
- 主なサイン・症状
- 「こども」の時期に比べて、自分の気持ちに気付いたり言語化することはできるようになります。しかし、親や周囲の大人に反抗しながら自立していく気持ちが強まる時でもあることから、あまり話したがらなかったり反抗的な態度をとることもあります。
- 憂うつや不安を感じても、それを言葉で表現しなかったり、自分の中で抱え込んだりするかもしれません。あるいは感情的な言葉を使ったり攻撃的な態度をとったり、時に反社会的な行動に出ることもあるでしょう。
- 感情や思いをストレートに出さないことも多く、親や周囲から見れば、唐突で衝動的、刹那的に見えるかもしれません。
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周りの方へ
日常生活において行動や性格の突然の変化が見られたら、それは「つらい」「苦しい」という気持ちの表現です
周囲の大人は、表面に見えるイライラ感や反抗的な態度だけに目を奪われることなく、その背後にある気持ちに目を向けてみましょう。「なぜ」「どうして」ではなく、気にかけているというサインを出してみましょう。